◎この男性は地元の航空会社スシ・エアーのパイロットであり、西パプア州の隣の地域に小型機で物資を運ぶ途中、拘束された。
インドネシアの反政府組織「自由パプア運動(OPM)」が約1年間人質になっているニュージーランド人パイロットの即時解放を求めた。地元メディアが3日に報じた。
それによると、OPMは同盟関係にある西パプア州のゲリラ組織「西パプア民族解放軍(TPNPB)」に対し、昨年2月に拉致したNZ人パイロットを解放するよう要請したという。
この男性は地元の航空会社スシ・エアーのパイロットであり、西パプア州の隣の地域に小型機で物資を運ぶ途中、拘束された。
OPMの報道官は声明で、「人道的見地から、パイロットを解放するようTPNPBに要請した」と明らかにした。
また報道官は「パイロットの命と引き換えにパプアの独立を求めても、政府に馬鹿にされるだけだ」と述べた。
TPNPBのリーダーとされる男はインドネシア政府がパプアの独立を認めたらパイロットを解放すると主張している。
インドネシア領パプア(旧オランダ領)はインドネシア本島とは民族的・文化的に大きく異なる。パプアは1961年にオランダから独立したものの、2年後にインドネシアの支配下に置かれた。
インドネシア政府は国連が主導した1969年の投票でパプアを編入。それ以来、西パプア州とパプア州では紛争が続いており、解決の見通しは立っていない。
TPNPBやOPMなどの反政府勢力はパプアの分離独立を目指している。