◎治安当局は残り4人の人質解放に向け交渉を続けている。
パプアニューギニアの警察当局は23日、武装勢力とみられる組織に外国人などが誘拐された事件について、女性1人が解放されたと発表した。
国家警察のマニング(David Manning)本部長は今週、「外国人1人とパプアニューギニアの大学生3人が3つの異なる地域で犯罪組織に捕まった」と明らかにしていた。
オーストラリア放送協会(ABC)によると、この外国人はニュージーランド国籍でオーストラリア在住。AUSの大学で考古学者として働いていたという。
国家警察は23日の声明で、「治安当局は残り4人の人質解放に向け交渉を続けている」と述べた。
地元メディアは関係者の話を引用し、「誘拐されたのは外国人1人とパプアニューギニアの市民4人」と報じている。
国家警察によると、解放されたのはパプアニューギニア人の女性。氏名は明らかにしておらず、22日に解放されたという。
誘拐事件がいつ発生したかは不明。郊外の集落で拉致されたと伝えられている。
NZとAUS両政府は事件に関する声明を出しておらず、捜査に影響が出るとしてメディアの質問にも答えていない。
マニング氏はAP通信の取材に対し、「警察は被害者を保護し、誘拐犯を逮捕するために必要な権限を与えられている」と述べていた。
またマニング氏は「誘拐犯との交渉を続けており、それに応じれば法律に基づいて裁判を受けることができるが、抵抗すれば命を落とすことあり得る」と示唆した。
ABCによると、誘拐犯は身代金を要求しているという。パプアニューギニアで身代金目的の誘拐が発生したのは数年ぶりとのこと。
マラペ(James Marape)首相は23日、ABCのインタビューの中で、人質を直ちに解放するよう誘拐犯に呼びかけた。
またマラべ氏は誘拐に関与したとされる13人以上の身元を特定していると明らかにした。
ABCによると、解放された女性は誘拐された4人と一緒に行動していた地元住民だという。