◎パキスタンの8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で27.4%増。
パキスタンのトレーダーや商人たちが2日、燃料費や光熱費の高騰、記録的なルピー安などに抗議するストライキを決行した。
全国の取引業者がシャッターを下ろし、デモ行進に参加した市民は道路でタイヤを燃やして怒りを表現した。
ストを呼びかけたのはイスラム宗教政党の元上院議員。貿易、市場協会、弁護士協会、運送業者などがこれを支持し、ストに参加した。
経済の中心地カラチではほとんどの小売店が営業を取りやめ、市場やショッピングセンターも閉鎖された。
AP通信の取材に応じたカラチの商人は、「私たちのメッセージが支配階級に届くことを願っている」と語った。
東部パンジャブ州ラホールでも主要な市場が閉鎖され、弁護士たちは法廷から姿を消し、都市間および地方の公共交通機関も運行を停止した。
北西部ペシャワルと南西部クエッタでも同様のストが行われた。
国家統計局によると、パキスタンの8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で27.4%増。
パキスタンは国際通貨基金(IMF)の融資を確保するまで、債務不履行(デフォルト)の危機に瀕していた。
IMFは融資の条件として、政府に補助金の削減を求めた。これを実施した結果、物価、特にエネルギーコスト(燃料費や光熱費など)の上昇につながったとみられる。