◎陸軍は13日に実施した2つの作戦の詳細を明らかにしていない。
パキスタン、南西部バルチスタン州クエッタ郊外、治安部隊(Getty Images)

パキスタンの治安部隊が2つの州の武装勢力拠点を急襲し、12人を殺害した。陸軍が13日、明らかにした。

それによると、陸軍と警察の合同部隊は13日未明、南西部バルチスタン州クエッタ郊外の建物に踏み込み、4人を殺害したという。

さらに、別同部隊が北西部カイバル・パクトゥンクワ州北ワジリスタンのTTP(パキスタンのタリバン運動)の隠れ家を摘発。銃撃戦となり、8人を殺害、6人を逮捕した。

バルチスタン州では9日、クエッタの鉄道駅で自爆テロが発生し、陸軍兵士や鉄道職員を含む少なくとも26人が死亡、60人以上が重軽傷を負った。

このテロ後、同州に拠点を置く反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出した。

陸軍は13日に実施した2つの作戦の詳細を明らかにしていない。

バルチスタン州では四半世紀ほど前から政府と分離主義勢力による紛争が続いており、BLAなどの反乱軍は州の資源を分配するよう中央政府に要求。その後、独立を求めて反乱を起こした。

同州とカイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、テロが多発している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。

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