◎カーン被告は2022年の不信任決議で弾劾され、翌年5月に逮捕。現在、150件以上の訴訟を抱え、ラワルピンディの刑務所に収監されている。
パキスタンの検察当局がカーン(Imran Khan、服役中)元首相とその関係者数十人を反テロ法違反などの罪で起訴した。カーン被告の政党・パキスタン正義運動(PTI)が5日、明らかにした。
それによると、カーン被告らは昨年5月に発生した暴動を扇動した罪に問われている。
PTIは声明で、「カーン首相はラワルピンディの法廷で無罪を訴えた」と述べた。
反テロ法違反で有罪となった場合、終身刑に処される可能性がある。
PTIによると、党幹部のひとりも5日に逮捕され、拘置所に身柄を移されたという。この幹部は首都イスラマバードで先週発生した暴動を扇動したとして指名手配されていた。
この暴動では4人の治安要員を含む少なくとも6人が死亡した。4人の治安要員はカーン支持者が運転する車にはねられ死亡したと伝えられている。
カーン被告の支持者らは昨年の5月9日、駐屯地ラワルピンディの軍司令部を襲撃。さらに、東部パンジャブ州の空軍基地に押し入り、北西部の国営ラジオ局が入るビルに放火した。
当局はこの暴動に関与した数百人を逮捕・起訴している。
カーン被告は2022年の不信任決議で弾劾され、翌年5月に逮捕。現在、150件以上の訴訟を抱え、ラワルピンディの刑務所に収監されている。