◎エディ財団はこの1カ月間、小型飛行機でクラム地区に医療物資を運び込んでいる。
2024年11月22日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州地区の病院前(AP通信)

パキスタンの人権団体は17日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州クラム地区に通じる道路が1カ月ほど前から封鎖されていることにより、医療物資の搬入が困難になっていると明らかにした。

エディ財団はこの1カ月間、小型飛行機でクラム地区に医療物資を運び込んでいる。

イスラム教スンニ派とシーア派の抗争は11月21日に激化。武装集団がシーア派の信徒を乗せたバスや車を攻撃し、52人が死亡した。逮捕者は出ていない。

この攻撃後、いくつかの地域で敵対するグループによる報復が相次ぎ、少なくとも130人が死亡、200人以上が負傷した。

両派は今月初め、2度目の停戦に合意した。地元メディアによると、停戦は維持されているものの、クラム地区に通じる道路は今もすべて封鎖されたままだという。

両派の酋長たちは現在、地区内で身動きが取れなくなっている数千人を地区外に避難させるため、恒久的な停戦に向け協議中だという。

パキスタンの人口は約2億4000万人。99%がイスラム教徒で、シーア派の割合は15%と推定されている。

両派は概ね平和的に共存しているが、シーア派が多数派の地域、特にカイバル・パクトゥンクワ州では数十年にわたり緊張状態が続いている。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク