◎パキスタンのタリバン運動(TTP)が犯行声明を出した。
パキスタン当局は14日、武装勢力が北西部ペシャワル郊外で警察官3人を殺害したと発表した。
武装勢力はペシャワルの警察署を襲撃し、ライフル、自動小銃、手榴弾で署員を攻撃した。
地元メディアによると、事件後、パキスタンのタリバン運動(TTP)が犯行声明を出したという。
TTPとアフガン・タリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPはかつてパキスタン南西部バルチスタン州に拠点を置き、現在はアフガンの山岳地帯に潜伏していると伝えられている。
TTPはこの15年、パキスタンのアフガン国境付近を何度も攻撃し、シャリア(イスラム法)に基づく国家の建設、政府に拘束されている戦闘員の解放、国境周辺の旧支配地域に配備された部隊の撃滅を目指している。
TTPは中部パンジャブ州で13日に発生した検問所に対する攻撃にも関与したと主張している。この攻撃では警察官2人が死亡した。
カーン(Rana Sanaullah Khan)内相は14日、北西部地域の治安が悪化していることを憂慮していると述べ、「地元警察は過去の事件に基づく武装勢力対策を講じていない」と批判した。
またカーン氏は北西部カイバル・パクトュンクワ州の警察署で昨年末に発生した占領事件に言及し、「テロリストは警察署の署員を狙っている」と警告した。
カーン氏は州政府に対し、「法の番人である警察署ですら安全でないのなら、市民の安全は一体どうなってしまうのか」と問いかけた。
TTPは昨年11月、政府との停戦協定を一方的に打ち切り、治安当局への攻撃を再開した。