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▽事件は州都クエッタ郊外の山岳地帯のトンネル近くで11日に発生。地元当局は当時、少なくとも450人が人質に取られたと報告していた。
2025年3月12日/パキスタン、南西部バルチスタン州、列車襲撃事件が発生した現場近く(AP通信)

パキスタン南西部バルチスタン州で発生した列車襲撃について、陸軍は14日、これまでに31人の死亡を確認したと明らかにした。

事件は州都クエッタ郊外の山岳地帯のトンネル近くで11日に発生。地元当局は当時、少なくとも450人が人質に取られたと報告していた。

陸軍は襲撃を主導した反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」の戦闘員33人を殺害したと報告している。

しかし、BLAは14日、戦闘員が214人の人質を連れて脱出し、その後全員を処刑したと主張した。

またBLAはこの襲撃で20人の軍関係者を殺害し、ドローンを撃墜したと主張している。

陸軍は14日の声明で、「陸軍兵士、鉄道職員、民間人計31人の死亡を確認した」と述べた。

また陸軍はBLAの戦闘員33人を殺害し、354人の人質を救出したと述べ、「BLAが現場から他の人質を連れ去ったことを示す証拠はない」と強調した。

最終的な死者数は兵士23人、鉄道職員3人、乗客5人、BLA戦闘員33人とのこと。

ロイター通信によると、パキスタンの情報機関は隣国インドとアフガニスタンがBLAを支援していた証拠を確認し、外務省が両国の駐大使を召喚して説明を求めたという。両政府な事件への関与を否定している。

バルチスタン州では四半世紀ほど前から政府と分離主義勢力による紛争が続いており、BLAなどの反乱軍は州の資源を分配するよう中央政府に要求。その後、独立を求めて反乱を起こした。

パキスタンのシンクタンク「パキスタン平和研究所(Pakistan Institute for Peace Studies)」は昨年末に公表したレポートで、BLAが同国の安全保障を脅かす大きな脅威になっていると指摘していた。

それによると、BLAは同国最大の武装勢力TTP(パキスタンのタリバン運動)に匹敵する規模に成長し、大きな脅威になっているという。

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