◎カイバル・パクトゥンクワ州ではテロ攻撃が急増している。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州郊外の集落(Getty Images)

パキスタン軍は9日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州で道路脇に設置された爆弾が爆発し、車両で移動中の兵士2人が死亡したと発表した。

同州の南ワジリスタン地区に拠点を置いていた「パキスタンのタリバン運動(TTP)」が犯行声明を出したようだ。

爆弾は同州近郊の地区内で8日に爆発した。

AP通信によると、TTPは犯行声明の中で「兵士8人を殺害した」と主張したという。

またTTPは同州スワビで8日にパトカーを手りゅう弾で破壊し、警察官1人を殺害したと主張している。

カイバル・パクトゥンクワ州ではテロ攻撃が急増しており、その多くにTTPが関与しているとみられる。

政府は今週、今後数週間のうちに全国で大規模な対テロ作戦を決行すると発表した。

それによると、シャリフ(Shahbaz Sharif)首相と軍幹部で構成される国家安全保障委員会は国家行動計画に基づき、作戦を「再開」することで一致したという。

この決定により、▽軍事・諜報活動▽過激派の取り締まり▽特別軍事裁判所の設置▽脆弱な地域への特殊部隊配備などが行われる予定だ。

政府は2014年、TTPがカイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルの軍学校で生徒132人を含む140人以上を射殺した後、対テロ作戦を開始した。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは南ワジリスタンや南西部バルチスタン州に拠点を置き、現在はアフガンの山岳地帯に潜伏している

政府とTTPの停戦協定は昨年11月に失効した。

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