パキスタン軍と武装勢力がアフガン国境で衝突、29人死亡、緊張高まる
両国の代表団はトルコ・イスタンブールで2回目の和平協議を行っている。
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パキスタン軍は26日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州の2地域で軍と武装勢力が衝突し、軍兵士5人とテロリスト25人が死亡したと発表した。
両国の代表団はトルコ・イスタンブールで2回目の和平協議を行っている。
パキスタン軍によると、武装勢力は25日と26日、カイバル・パクトゥンクワ州クラム地区と北ワジリスタン地区でパキスタン側への越境を試みたという。
軍報道官は声明で、「これはアフガニスタン政府が過激派の越境攻撃を黙認している証拠である」と主張した。
アフガンのタリバン暫定政権はこの主張と衝突についてコメントしていない。
アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにパキスタン最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)と反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。
パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。
パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバン暫定政権はこれを否定している。
パキスタン政府とタリバン暫定政権は2週間前、国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、停戦合意を尊重すると約束した。
パキスタンのアシフ(Khawaja Mohammad Asif)国防相は25日、「停戦は維持されており、アフガンは平和を望んでいると信じている」と述べた。
しかしアシフ氏は、「イスタンブールで合意に達しなければ、タリバンは戦争を望んでいると判断し、パキスタンは必要な措置を講じることになるだろう」と警告した。
