◎イスラム教徒の多いパキスタンでトランスジェンダーの人々はしばしば嫌がらせや暴力を受けている。
パキスタン、出生時の性別と自認する性が異なるトランスジェンダーの人々(Getty Images)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州マルダンで出生時の性別と自認する性が異なるトランスジェンダーの女性2人が殺害された事件について、警察は23日、3人目の容疑者を逮捕したと明らかにした。

それによると、事件はマルダンの住宅地で21日深夜に発生。短剣で武装した2人の男が女性2人を殺害、逃亡したという。

マルダン警察の署長は22日の記者会見で、「事件に関連して容疑者2人を逮捕した」と述べたが、それ以上の詳細には言及せず、この2人が実行犯かどうかも明らかにしていなかった。

同署長は23日の記者会見で、「3人目の男は取り調べ中に2人を殺害したと認めた」と語った。

記者会見には顔をフードで覆った容疑者とされる3人の男も同席した。

マルダンは同州の州都ペシャワルの東方約50キロに位置する。

イスラム教徒の多いパキスタンでトランスジェンダーの人々はしばしば嫌がらせや暴力を受けている。

パキスタン議会は2018年、トランスジェンダーのパキスタン人の基本的人権を確保するため、トランスジェンダー権利保護法を採択した。

しかし、同国の多くの人々はジェンダーとセクシュアリティに関する凝り固まった信念を持っており、トランスジェンダーはしばしば異端とみなされる。

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