SHARE:

パキスタン、アフガン国境検問所の運用再開、難民の帰国を許可

国境検問所は10月12日に閉鎖された。
2025年10月14日/アフガニスタン、東部ナンガルハル州、パキスタン国境の閉鎖で立ち往生する車列(AP通信)

パキスタン当局が1日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のトルカム国境検問所の一部運用を再開し、足止めされていた数千人のアフガン難民の帰国を許可した。

トルカムはパキスタンとアフガンを結ぶ交易の要衝であり、毎日何千人もの市民、多くの物資が行き来している。

両政府は国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、停戦合意を尊重すると約束した。

最初の協議はカタール・ドーハで10月19日に行われ、停戦が成立した。

両国は10月25日から30日にかけて行われた2回目の協議で「停戦を維持」することで合意した。

しかし、国境検問所は閉鎖されたままであり、物資を運ぶ数百台のトラックが足止めを食らっている。

トルカムを含む国境検問所は10月12日に閉鎖された。現地メディアによると、難民は通行を許可されたものの、物資を積んだトラックなどの往来は禁じられている。

アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにパキスタン最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)と反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。

パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバン暫定政権はこれを否定している。

停戦発表以来、国境付近で戦闘は報告されていない。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします