◎武装勢力はアフガン国境近くにあるハンガリーの石油大手MOLの採掘施設を急襲した。
パキスタン当局は23日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州の石油・ガスプラントが武装勢力の攻撃を受け、警備員6人が死亡したと明らかにした。
武装勢力はアフガン国境近くにあるハンガリーの石油大手MOLの採掘施設を急襲した。
MOLによると、武装勢力は施設内部には到達できず、入り口で警備員と銃撃戦を繰り広げた後、逃亡したという。犯行声明は出ていないようだ。
MOLは声明で、「採掘施設の稼働を一時停止した」と述べている。それによると、州警察の捜査が終わるまで再開しない予定だという。
地元警察の署長は記者団に対し、「現場から逃亡したテロリストの行方を追っており、国境を含むこの地域一帯に規制線を張った」と語った。
また署長は「パキスタンのタリバン運動(TTP)」が事件に関与している可能性があると述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、昨年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。
アフガンと国境を接する地域ではテロ攻撃が相次いでいる。その多くにTTPや南西部バルチスタン州に拠点を置く「バルチスタン解放軍(BLA)」などの過激派が関与している。