▽パキスタンの刑法は軍への攻撃で逮捕された個人を軍事法廷で裁くことを認めている。
パキスタンの軍事法廷が26日、昨年5月の首都イスラマバード襲撃事件に関与したとして、カーン(Imran Khan、服役中)元首相の支持者60人に実刑判決を言い渡した。
地元メディアによると、この60人の中にはカーン被告の親族と2人の退役軍人が含まれている。
軍事法廷は60人に禁固2~10年の実刑判決を言い渡した。
先週にも同じ容疑で25人が禁固刑を受けている。
陸軍の報道官は声明で、「国家、政府、軍隊は正義を守り、国家の不可侵の権力が維持されることを確実にするというコミットメントを堅持している」と述べた、
この事件はカーン被告が逮捕された後に発生。数千人の支持者がイスラマバードに押し寄せ、その一部が軍事施設や陸軍高官の自宅を襲撃し、火を放った。
地元メディアによると、数百人の暴徒が市内の企業や店舗を略奪したり、火を放ったという。この暴動により少なくとも8人が死亡、数百人が負傷し、1000人以上が逮捕された。
カーン被告は2022年の不信任決議で弾劾され、翌年5月に逮捕。現在、200件近くの訴訟を抱え、ラワルピンディの刑務所に収監されている。
カーン被告の政党・パキスタン正義運動(PTI)は政府が軍に指示して野党支持者を裁いていると主張している。
米国、EU、イギリス政府も軍事法廷での裁判に深刻な懸念を表明している。
パキスタンの刑法は軍への攻撃で逮捕された個人を軍事法廷で裁くことを認めている。