◎カイバル・パクトゥンクワ州の女子校が攻撃の対象になったのは今月3回目である。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の女子校に何者かが侵入し、火を放った。警察当局が29日、明らかにした。
それによると、事件は同州北ワジリスタンで28日遅くに発生。男とみられる不審者が校内に侵入して灯油をまき、火をつけたという。
カイバル・パクトゥンクワ州の女子校が攻撃の対象になったのは今月3回目である。
警察によると、負傷者はおらず、火は数時間後に鎮火したという。
カイバル・パクトゥンクワ州では先住民族が長く支配してきた地域(スワート渓谷など)で女子校襲撃が何度も起きている。
2012年には女子教育の提唱者であり、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユサフザイ(Malala Yousafzai)さんがTTP(パキスタンのタリバン運動)の戦闘員に頭部を撃たれ、重傷を負った。
地元テレビ局は警察関係者の話しとして、「最近この女子校の責任者と争った男が放火に関与している可能性がある」と伝えているが、詳細は不明だ。
TTPは過去にもカイバル・パクトゥンクワ州の女子校を攻撃し、「女性は教育を受けるべきではない」と主張してきた。
TTPとアフガニスタンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。