◎自殺禁止法はイギリス植民地時代に制定され、自殺未遂に禁固1年以下か罰金、またはその両方を科すとしていた。
頭を抱える女性(Getty Images)

パキスタン政府は24日、刑法を改正して植民地時代に制定された自殺禁止法を廃止したと発表した。

大統領府の報道官によると、アルビ(Arif Alvi)大統領は23日遅くに法案に署名したという。

法案は3カ月前に議会上院を通過した。

自殺禁止法はイギリス植民地時代に制定され、自殺未遂に禁固1年以下か罰金、またはその両方を科すとしていた。

首相府の報道官は声明で、「シャリフ(Shahbaz Sharif)首相も改正を歓迎している」と発表した。

報道官はシャリフ氏の声明を引用し、「苦悩し、自らの命を絶つと考えている人全員を助けなければならない」と述べている。

一部の国は自殺を犯罪としているが、法律で禁止しても自殺を防ぐことはできず、支援に重点を置く国が増えている。

世界保健機関(WHO)が2019年に公表したレポートによると、その年に自殺した人は世界で70万人以上と推定され、多くの国が自殺予防とケアに焦点を当てたガイダンスなどを導入したという。

2019年のパキスタンの人口10万人当たりの自殺者は8人と推定されているが、WHOによると、警察の捜査を避けるために報告されていないケースが多々あり、実際の数はそれよりはるかに多いとみられる。

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