◎デモ隊はカシミールのいくつかの都市で食料、燃料、電気・ガス料金の値上げに抗議した
パキスタンのカシミール地方で12日、インフレに抗議するデモが暴動に発展し、警察官1人が死亡、数十人が負傷した。
地元メディアによると、デモ隊はカシミールのいくつかの都市で食料、燃料、電気・ガス料金の値上げに抗議したという。
パキスタンとインドはそれぞれカシミール地方の一部を管理している。この係争地をめぐる紛争が解決する目途は全く立っていない。
報道によると、抗議デモが行われた都市では多くの商店が休業し、暴動に備えていたという。
地元警察は車に火を放ち、店舗を略奪したとして数人を拘束したと報告している。
警察官が死亡したのはインド国境近くの集落。警察が現場を封鎖し、殺人の疑いで捜査している。
ザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領は12日、政府高官らと抗議デモを鎮静化させる方法について協議した。
ザルダリ氏は声明で、「自治体の長らと電話で話し、デモ隊の要求を受け入れるかどうかを検討する用意があることを確認した」と述べた。
パキスタンは史上最悪の経済危機に対処すべく、国際通貨基金(IMF)に新たな融資を求めている。
IMFは先月末、パキスタンに対する融資30億ドルのうち、残り11億ドルの送金を承認した。