◎パキスタンでこのような事件は珍しくない。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で20日、イスラム教の聖典コーランを冒とくしたとされる男性が怒れるイスラム教徒に処刑された。
それによると、暴徒たちはコーランを冒とくした罪で逮捕された男性を殺害するため、ペシャワル郊外の刑務所を襲撃。建物とパトカーに火を放ち、男性を拉致したという。
男性は郊外のホテルに宿泊していたが、その際コーランを侮辱する発言をしたとして逮捕された。
地元メディアによると、暴徒たちはこの男性を警察署近くの通りで殴り殺し、遺体に火を放って路上に放置したという。
その後、機動隊が現場に到着。遺体を収容した。
逮捕者が出たかどうかは明らかになっていない。
パキスタンでこのような事件は珍しくない。
イスラム国家で予言者ムハンマドやコーランを冒とくすることは死罪に当たる。パキスタンの刑法も冒とく罪の最高刑を死刑としているが、実際にそれで死刑が執行されたことはない。
東部パンジャブ州では先月、コーランを冒とくしたとされるクリスチャンが暴徒に襲われ、その後、病院で死亡した。
2009年にはパンジャブ州のキリスト教徒がイスラム教を侮辱したという嫌疑をかけられた。その結果、6人のキリスト教徒が殺害され、約60軒の民家が焼き払われた。