◎この漁船にはシリア、エジプト、パレスチナ、パキスタンの亡命希望者とみられる750人もの男性、女性、子供が乗船していたと推定されている。
パキスタン政府は18日、ギリシャ沖で14日に発生した移民船沈没事故の犠牲者に哀悼の意を表し、国を挙げて喪に服すと宣言した。
シャリフ(Shehbaz Sharif)首相はこの悲劇に衝撃を受けていると表明。19日を追悼の日に設定し、国民に半旗を掲げるよう要請した。
この漁船にはシリア、エジプト、パレスチナ、パキスタンの亡命希望者とみられる750人もの男性、女性、子供が乗船していたと推定されている。
ギリシャ沿岸警備隊はこれまでに78人の死亡を確認し、104人を救助。500人以上が行方不明になっており、生存者はいないとみられる。
人々は北アフリカ・リビアからイタリアを目指していたとされる。
首相府は事故発生後の声明で、「この漁船に乗っていたパキスタン人12人が救助されたことを確認した」と述べていた。
その後、追加情報はなく、パキスタン人が何人乗っていたかは明らかになっていない。
地元メディアは政府関係者の話しとして、「在ギリシャ・パキスタン大使館と連絡を密に取り、情報収集に当たっている」と伝えている。
人権団体はギリシャ当局が移民を見殺しにしたと主張している。
沿岸警備隊は移民たちが助けを拒んだと主張しているが、地中海で活動するNGOや人権団体はこの漁船が救難信号を出し、助けを求めていたと反論している。
一方、パキスタン・カシミール地方の警察当局は18日、欧州への亡命を希望する地元の若者をリビアに送り込もうとした12人を逮捕した。
ギリシャの島々は西欧でのより良い生活を求める中東・アフリカ・アジアの移民の上陸拠点になっている。
リビア・チュニジア・トルコなどで活動する人身売買組織は移民にボートを提供し、法外な報酬を要求している。