◎クリケットの元スター選手から政治家に転身したカーン前首相はいくつかの事件で起訴されている。
パキスタンの裁判所は3日、カーン(Imran Khan)前首相が政治集会で警察署長と女性判事を脅した事件について、カーン氏が提出した書面による謝罪を受け入れた。
首都イスラマバードの高等裁判所関係者によると、判事はカーン氏の公式謝罪を承認したという。
この騒動は先月、カーン氏の補佐官であるギル(Shahbaz Gill)氏が逮捕・起訴されたことで勃発した。
ギル氏は民放テレビ局のインタビューで反乱を扇動したとして逮捕された。これは反逆罪に相当し、有罪が確定すれば死刑に処される可能性がある。
カーン氏はギル氏が警察から拷問を受けたと主張したことに激怒し、政治集会で「イスラマバードの警察署長と女性判事がギル氏を虐待した」と支持者に呼びかけ、行動を起こすと示唆した。「覚悟しとけよ。俺たちもお前に対して行動を起こすからな!」
検察はこの発言を受け、カーン氏を侮辱罪で起訴。カーン氏は先月、方針を転換し謝罪文を提出した。
カーン氏の弁護団によると、裁判所は先月末、カーン氏の謝罪を受け入れ、侮辱罪を取り下げたという。
中露寄りのカーン氏は今年4月に不信任決議で追放されて以来、政府と司法を厳しく批判し、全国各地で政治集会を開催。シャリフ(Shehbaz Sharif)首相に解散総選挙で「勝負」するよう呼びかけているが、シャリフ氏はこの要求を拒否している。
またカーン氏は4月の不信任決議を「米国の陰謀」と主張している。
地元メディアによると、反逆罪に問われる可能性があるギル氏の公判日はまだ決まっていないという。
カーン氏はギル氏を助けるために訴訟を起こすと約束している。
クリケットの元スター選手から政治家に転身したカーン氏はいくつかの事件で起訴されている。