◎アフガニスタンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州ではテロ攻撃や銃撃事件が多発している。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で停車中のオートバイに仕掛けられた爆弾が爆発し、少なくとも5人が死亡、20人が負傷した。警察当局が3日、明らかにした。
それによると、現場は同州デライスマイルカーンの中心部。バイクはバス停の近くに停車され、警察官を乗せたバスが通りかかった直後に爆発したという。
州警察の担当者は記者団に対し、「テロリストは警察車両の接近をカメラもしくは目視で確認し、遠隔操作で爆発させたようだ」と語った。
亡くなった5人は全員歩行者とみられ、警察官ら20人が重軽傷を負った。当局によると、このうち3人が重体だという。
犯行声明を出した組織は確認されていない。
アフガニスタンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州ではテロ攻撃や銃撃事件が多発している。
地元メディアによると、デライスマイルカーンの郊外にはかつて、複数の反政府勢力が拠点を置いていたという。その多くが2014年の一斉取り締まりでアフガンに逃亡したとされる。
バルチスタン州でも3日、軍用車両が攻撃を受け、兵士少なくとも14人が死亡した。陸軍の報道官は声明で、「テロリストがこの地域で取り締まりに当たっていた部隊に攻撃を仕掛けた」と報告している。
中央政府は数年にわたる取り締まりにより、カイバル・パクトゥンクワ州から反政府勢力を一掃したと宣言。しかし、それ以降もTTP(パキスタンのタリバン運動)などの過激派によるテロ攻撃は続いている。