◎パキスタンのタリバン運動(TTP)が犯行声明を出した。
パキスタン当局は6日、南西部バルチスタン州で準軍組織の車両が爆弾攻撃を受け、兵士1人が死亡、民間人を含む11人が負傷したと発表した。
報道によると、事件は州中心部の検問所付近で5日に発生。パキスタンのタリバン運動(TTP)が犯行声明を出したという。
バルチスタン州はアフガンと国境を接し、政府と過激派の戦闘が10年以上続いている。同州の分離独立を目指すイスラム過激派「バルチスタン解放軍(BLA)」もTTPと並ぶテロ組織のひとつである。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPはかつてバルチスタン州に拠点を置き、現在はアフガンの山岳地帯に潜伏している。
地元警察の報道官は記者団に対し、「5日のテロ攻撃は州都クエッタの検問所付近で発生した」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
報道によると、事件後、TTPが「自爆テロ」を仕掛けたと犯行声明を出したという。警察は車両がどのような攻撃を受けたかは明らかにしていない。
北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルで先週発生した自爆テロの死者は101人に達し、225人が重軽傷を負った。
シャリフ(Shahbaz Sharif)首相は州警察本部近くの自爆テロを防げなかったと非難を浴び、過激派の暴力に対処するために野党指導者にも対策会議に出席するよう要請した。
この会議は7日に予定されていたが、9日に延期された。
シャリフ氏はカーン(Imran Khan)前首相を招いて暴力に対処する方法を協議すると発表したが、カーン氏はまだ参加を表明していない。
政府はTTPがアフガン領内からペシャワルに攻撃を仕掛けたと非難している。政府とTTPの停戦協定は昨年11月に失効した。
ペシャワルのテロ以来、全国の活動家や市民団体が集会を開き、犠牲者に祈りを捧げ、政府に過激派の攻撃に対処するよう求めている。