◎イスラム国家で予言者ムハンマドやイスラム教の聖典コーランを冒涜することは死罪に当たる。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のトルカム国境検問所(Getty Images)

パキスタンの警察は7日、イスラム教を冒涜したとされる男性が集団暴行を受け死亡したと発表した。

当局によると、事件は北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルの北東にある地区で6日夜に発生。政治集会の参加者たちはイベントの最後に演説した男性の言葉に激怒し、撲殺した。

州警察の報道官は声明で、「参加者たちは男性のいくつかの言葉を冒涜とみなしたようだ」と述べている。それによると、男性はこん棒やガラス瓶で滅多打ちにされ、まもなく死亡したという。

地元メディアは目撃者の話しとして、「集会に参加した警察官が男性を助けようとしたが、暴徒の勢いに圧倒された」と報じている。

ソーシャルメディアで共有された動画には地面に倒れた男性を踏みつける人々の姿が映っている。

警察が遺体を収容し、捜査に当たっている。今のところ逮捕者は出ていないようだ。

イスラム国家で予言者ムハンマド(Prophet Mohammed)やイスラム教の聖典コーランを冒涜することは死罪に当たる。パキスタンの刑法も冒とく罪の最高刑を死刑としているが、実際に刑が執行されたことはない。

カイバル・パクトゥンクワ州警察は先月、イスラム教を冒涜したとされる中国人男性を逮捕し、その後釈放した。地元住民は男性を非難し、警察に身柄を引き渡すよう要求していた。

2月には東部の都市ラホールの警察署に暴徒数百人が押し入り、イスラム教を冒涜したとされる男性をさらって処刑した。

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