◎陸軍の特殊部隊は北ワジリスタンの郊外にある拠点を急襲。激しい銃撃戦の末、武装勢力の戦闘員8人を無力化した。
パキスタン軍は27日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州の武装勢力拠点を取り締まり、戦闘員8人を殺害したと発表した。
それによると、陸軍の特殊部隊は北ワジリスタンの郊外にある拠点を急襲。激しい銃撃戦の末、武装勢力の戦闘員8人を無力化したという。
同州では26日、治安部隊の車両を狙った自爆テロが発生。民間人2人が死亡、兵士3人を含む10人が負傷したばかりである。
陸軍が取り締まった武装勢力の詳細は明らかになっていない。しかし、この地域ではTTP(パキスタンのタリバン運動)が活動を活発化させており、先週もテロ攻撃が複数回発生している。
陸軍は26日に発生した自爆テロについて、アフガン人が関与したと主張している。
パキスタン当局は今月、国内で生活する不法移民の取り締まり・国外追放を開始した。これまでに40万人以上のアフガン人が逮捕を恐れて母国に戻っている。
アフガンのタリバン暫定政権は強制送還を非難。深刻な人権侵害につながる恐れがあるとして、国連に対応を求めた。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、昨年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。