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パキスタンとアフガン、和平協議継続中、国境付近で緊張高まる

両国の代表団はトルコ・イスタンブールで25日から2回目の協議を行っている。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のアフガン国境(Getty Images)

パキスタンとアフガニスタンがトルコ仲介の和平交渉を継続している。両国の当局者が27日、明らかにした。

両国の代表団はトルコ・イスタンブールで25日から2回目の協議を行っている。

パキスタン政府とタリバン暫定政権は2週間前、国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、停戦合意を尊重すると約束した。

最初の協議はカタール・ドーハで10月19日に行われ、停戦が成立した。

アフガニスタンの地元メディアは27日、タリバンのムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官の発言を引用し、「イスタンブールでの協議は現在も進行中である」と報じた。

パキスタン当局も協議が続いていることを認めた。

アフガンと国境を接するパキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにパキスタン最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)と反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。

パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバン暫定政権はこれを否定している。

パキスタン当局は26日、カイバル・パクトゥンクワ州の2地域で軍と武装勢力が衝突し、軍兵士5人とテロリスト25人が死亡したと明らかにした。

パキスタン軍は武装勢力が25日と26日にカイバル・パクトゥンクワ州クラム地区と北ワジリスタン地区でパキスタン側への越境を試みたと報告している。

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