◎パキスタンのアフガン国境付近ではテロ攻撃が相次いでおり、多くの警察官、陸軍の兵士、民間人が犠牲になっている。
パキスタンの警察は26日、同国南部シンド州と北西部カイバル・パクトゥンクワ州の対テロ作戦で陸軍兵士2人と警察官6人が死亡したと発表した。
当局によると、機動隊がシンド州近郊の武装勢力の拠点を急襲。銃撃戦に発展し、警察官6人が死亡、2人が負傷したという。
この武装勢力は東部パンジャブ州に拠点を置く犯罪組織と伝えられているが、詳細は明らかにされていない。
警察はこの武装勢力が今週初めに発生した誘拐事件に関与しているとみて捜査していた。人質になったのは地元の会社経営者の息子で、安否は不明。
この数時間前、アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州でも銃撃戦が発生し、陸軍兵士2人と武装勢力2人が死亡した。
軍は前日、全国の武装勢力に対する取り締まりを強化すると発表していた。
カイバル・パクトゥンクワ州などではこの数カ月、テロ攻撃が相次いでいる。その多くに「パキスタンのタリバン運動(TTP)」や「バルチスタン解放軍(BLA)」などの過激派が関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPはカイバル・パクトゥンクワ州の南ワジリスタンや南西部バルチスタン州に拠点を置き、現在はアフガンの山岳地帯に潜伏している。