◎パキスタンの宗教学校では児童に対する性的虐待が蔓延しているものの、聖職者が逮捕されることはほとんどない。
パキスタン、イスラム教の神学校(Getty Images)

パキスタンの警察当局は30日、10歳の少年をレイプした疑いでイスラム教の聖職者2人を逮捕したと明らかにした。

州警察によると、事件は中部パンジャブ州の宗教学校で30日に発生。少年の叔父が学校を訪ねたところ、聖職者2人が甥を暴行しているところを目撃し、警察に通報したという。

地元メディアは関係者の話しとして、「少年の叔父は逮捕された聖職者2人が日常的に甥を虐待していたとして、訴えを起こした」と報じている。

現場で対応に当たった警察官は叔父と学校関係者から話を聞き、2人を逮捕した。少年は外傷を負い入院したと伝えられている。

警察は逮捕した2人の罪状と認否を明らかにしていない。

専門家や人権団体によると、パキスタンの宗教学校では児童に対する性的虐待が蔓延しているものの、聖職者が逮捕されることはほとんどない。

AP通信によると、宗教学校の聖職者が関与したセクハラ、レイプ、暴行は年間数十件報告されている。

被害者の家族は子供が性的虐待を受けたことが公になることを恐れ、警察に被害を訴えることができず、被害者の一部は聖職者を「許す」よう強要されているものとみられる。

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