パキスタン同時多発テロ、治安部隊が武装勢力の戦闘員145人殺害
政府発表では、殺害された容疑者の遺体は治安当局が確保し、中にはアフガニスタン国籍の人物も含まれているという。
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パキスタン南西部バルチスタン州で1月31日に発生した大規模テロについて、地元当局は2月1日、過去40時間の治安作戦で「インドの支援をうけるテロリスト」145人を殺害したと発表した。このテロ攻撃は州都クエッタなどで多数の死傷者を出し、地域の治安情勢が改めて国際的な注目を集めている。
バルチスタン州首相は声明で、1月31日の自爆・無差別銃撃テロにより、民間人や治安要員など33人が死亡したと明らかにした。また、このテロを受け、警察や軍が複数地点で反撃に出たと説明し、インドの支配下にある反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」のテロ攻撃と糾弾。その戦闘員145人を排除したと述べた。
政府発表では、殺害された容疑者の遺体は治安当局が確保し、中にはアフガニスタン国籍の人物も含まれているという。また、BLAが政府機関や都市中心部を標的に人質を取る計画だったとし、迅速な治安部隊の対応によりさらなる被害拡大を避けたとしている。
武装勢力は天然資源が豊富で外国資本の投資が進むバルチスタン州全域にわたり、複数の都市で警察署、刑務所、軍・警備部隊の施設、市場、住宅地などを同時多発的に襲撃した。地元住民は襲撃当時、銃声や爆発音が響き渡ったとSNSに投稿し、治安部隊到着まで武装勢力が公然と街路を占拠する場面もあったという。
中央政府はこれら武装勢力にインドが関与していると非難してきたが、インド政府はこの主張を「根拠のないもの」と否定している。アフガンのタリバン暫定政権も攻撃への関与を否定しており、両隣国との外交関係が緊張する可能性がある。バルチスタン州首相はBLAの幹部らがアフガン領内で活動していると指摘したが、アフガン側は今回のテロへの関与を否定した。
BLAはテロ組織に指定され、過去数年にわたり治安部隊や中国企業関係者を標的にした爆破や襲撃事件を繰り返してきた。バルチスタン州では中央政府からの自治拡大や資源配分を求めるバルチ系住民らによる分離主義運動が長年続いており、治安当局との衝突が頻発している。
当局は現在も地域全体で残党勢力の拘束や武装解除を進め、被害者救済と再発防止に向けた措置も強化している。外国投資家や住民の安全確保に向けて治安維持体制の強化が急がれている。
