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パキスタン大統領、アフガンへの空爆・砲撃を擁護、軍事衝突続く

国際社会はこの紛争に懸念を示し、停戦と対話による問題解決を求める声を上げているが、現状で軍事衝突が収まる兆候は見えない。
2026年2月28日/アフガニスタン、カンダハル、パキスタン軍の空爆を受けた地区(AP通信)

パキスタンのザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領は2日、議会演説でアフガニスタンへの軍事攻撃を擁護し、タリバン暫定政権に対して過激派組織の解体を改めて求め、この軍事行動はアフガン領内に潜む武装勢力によるテロ活動を阻止するためのものだと説明した。

ザルダリ氏は演説で、パキスタン政府がアフガンと対峙するにあたり、まず外交的手段を尽くしたと強調した上で、武力行使はやむを得ない措置だったと述べた。特に、パキスタン国内でイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)によるテロが頻発する中、同組織がアフガン領から越境攻撃を仕掛けているとし、「自国領土で連続的なテロ攻撃が容認される国はどこにもない」と述べた。

ザルダリ氏はタリバン暫定政権に対し、TTPを含むテロ組織の拠点を解体するよう強く促した。一方で、パキスタン側は交渉の門を完全には閉ざしていないとも述べ、対話による解決の可能性も排除していない姿勢を示した。

この軍事的対立はアフガンとパキスタンの国境地域を中心に激化している。両国は2月下旬以降、相互に空爆や砲撃を行い、近年で最も深刻な緊張状態に陥っている。パキスタン側はタリバンの拠点や戦略的要衝を攻撃し、435人を殺害、31拠点を奪取したと主張しているが、アフガン側はこれを否定している。

アフガン側もパキスタンの攻撃によって民間人の死傷者が出たと反発している。クナル州では砲弾が難民キャンプを直撃し、子ども3人が死亡、数人が負傷したと報じられた。また、アフガン国防省は自軍がパクティカ州に近いパキスタン軍施設を攻撃し「多大な損害を与えた」と主張しており、双方の戦闘継続が明らかになっている。

ザルダリ氏はアフガンがインドと連携し、パキスタンへの脅威を助長しているとの非難も繰り返した。これに関連して国連安全保障理事会の監視チームがアフガン内の武装勢力の存在を国際的な脅威として指摘する報告を引用し、パキスタンの立場の正当性を主張した。

国際社会はこの紛争に懸念を示し、停戦と対話による問題解決を求める声を上げているが、現状で軍事衝突が収まる兆候は見えない。

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