パキスタン国防相「アフガニスタンと戦争状態にある」
今や我々とアフガニスタンは戦争状態にある」と強い言葉で表明した。
.jpg)
パキスタンのアシフ(Khawaja Mohammad Asif)国防相は27日、隣国アフガニスタンとの緊張が沸点に達したことを受けて、両国は現在「戦争状態」にあると宣言した。アシフ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「我々の忍耐は尽きた。今や我々とアフガニスタンは戦争状態にある」と強い言葉で表明した。戦闘は国境地帯を中心に続いており、両国が互いに軍事攻撃に踏み切ったことで深刻な対立に発展している。
パキスタン側は27日未明、アフガンの首都カブールと南部カンダハル、南東部パクティカ州など複数の地点に対して空爆を実施し、タリバンの軍事施設や要員を標的にしたと発表した。この攻撃はアフガン側による前日の国境を越えた攻撃への報復だと説明している。パキスタン軍報道官は、これまでに「多数の戦闘員を殺害し、複数の施設を破壊した」と主張しているが、第三者による確認はなされていない。
これに対し、アフガンのタリバン暫定政権もパキスタンの軍事拠点を標的にしたと主張している。ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官は今回の行動はパキスタンによる度重なる空爆や軍事行動への「抑止的な反撃」であると述べ、パキスタン側が先に挑発したと非難している。また、アフガン側はこれまでの衝突で多数のパキスタン兵を殺害したとも主張しており、双方の被害や死傷者数については大きく異なる数字が報告されている。
両国の関係は2021年のNATO撤退以降、緊張が続いていた。パキスタンはタリバン暫定政権がパキスタン国内の武装勢力を匿い、国境越えのテロや攻撃の拠点になっていると繰り返し非難してきたが、アフガン側はこれを否定している。また、2025年10月にカタールの仲介で一時的に停戦に合意したものの恒久的な和平合意には至らず、交渉は決裂していた。
国際社会もこの状況を深刻に受け止めている。国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は即時停戦を求め、両国に対話を通じた解決を呼びかけていると報じられている。また、イランやトルコ、カタールなどの国々も仲介を試みる意向を示しているが、現時点で緊張緩和に向けた進展は見られていない。
パキスタン国内でも今回の軍事行動に対して政府は一貫して「自国の主権と国民を守るための正当防衛」であると説明しているが、今回の衝突が全面的な戦争に発展する可能性に対し、地域の安全保障専門家からは強い懸念が示されている。特に核保有国であるパキスタンと長年の対立関係にあるアフガンが、周辺国や国際社会全体に与える影響は予断を許さないとの指摘がある。
