◎アフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州ではテロ攻撃が相次いでいる。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で正体不明の武装集団が国連の車両に向けて発砲した。警察が30日、明らかにした。
それによると、現場は同州デライスマイルカーンの住宅地。ケガをした人はいなかった。
州警察は声明で、「国連開発計画(UNDP)の職員を乗せた車が攻撃を受けたものの、ケガをした人はおらず、容疑者を追跡している」と述べた。
犯行声明を出した組織は確認されていない。
TTP(パキスタンのタリバン運動)は30日、この事件への関与を否定する声明を出した。
アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州ではテロ攻撃が相次いでおり、その多くにTTP(パキスタンのタリバン運動)が関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。
7月15日にはカイバル・パクトゥンクワ州の軍事施設近くで爆発物を積んだ車が爆発、武装勢力の戦闘員が施設に向けて銃を乱射し、陸軍兵士8人が死亡、民間人を含む数十人が負傷した。
この銃撃戦で武装勢力の戦闘員10人も死亡。TTPの分派グループが犯行声明を出している。