北・金正恩「核の盾と剣を研ぎ澄ませ」核開発に全資源投入=国営メディア
北の核開発は国家の安全保障と体制維持のための重要な手段として位置づけられており、技術的な進展と国際的な対応が交錯する中で、今後の動向が注視される。
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北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)党総書記が国家主権と安全を守るため、核兵器という「盾と剣」を研ぎ澄まし、進行中の核計画に全資源を投入するよう指示した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が27日に報じた。
それによると、キムは26日、核兵器研究機関の幹部や科学者と会談。核対応態勢をさらに発展させることが同国の「最優先課題」であると述べたという。
KCNAはキムの発言を引用し、「金正恩同志は国家主権、安全保障、利益、発展の権利を確実に保障できる核の”盾と剣”を絶えず研ぎ澄まし、更新しなければならないと述べた」と伝えた。
韓国政府によると、北は数十年にわたって核兵器計画を推進しており、ウラン濃縮の秘密作戦を含め、年間最大20発の核弾頭を生産できる体制を整えているという。
北朝鮮の核開発は国家の安全保障と体制維持のための重要な戦略として位置づけられており、2025年9月時点でその進展は顕著である。キムは核能力の強化を国家の最優先課題とし、全資源を投入して「核の盾と剣」を研ぎ澄ますよう指示した。これにより、核兵器の開発と運用能力の向上が加速している。
韓国政府は北が体制維持に十分な核兵器を保有しており、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の技術も完成に近づいていると指摘している。実際、北はICBMの開発を進めており、再突入技術の獲得も間近とされている。これにより、米国本土を射程に収める能力を有するICBMの実戦配備が現実味を帯びてきている。
また、北は高濃縮ウランを最大2トン保有している可能性があり、これにより年間最大20発の核兵器を生産できるとされている。さらに、寧辺(ヨンビョン)にある軽水炉はトリチウムやプルトニウムの同時生産が可能であり、これにより核兵器の多様化と能力向上が図られている。これらの要素は北の核戦力の質と量を大きく向上させている。
国際社会は北の核開発に対して制裁や外交的圧力を強化している。しかし、ロシアや中国などの国々は、北の核開発を非難する決議案に反対し、全会一致での採択には至らなかった。このような国際的な分断は、北の核開発を抑制する上での障壁となっている。
日本は北朝鮮の核・ミサイル開発に対する懸念から、2025年度の防衛予算を国内総生産(GDP)の1.8%に相当する9.9兆円に設定し、国防力の強化を図っている。これは北の核・ミサイル開発に対する抑止力を高めるための措置である。
北の核開発は国家の安全保障と体制維持のための重要な手段として位置づけられており、技術的な進展と国際的な対応が交錯する中で、今後の動向が注視される。国際社会は北の核開発を抑制するための効果的な戦略を模索し続けている。