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北朝鮮・金正恩が巡航ミサイル発射試験を視察=国営メディア


新型駆逐艦「チェ・ヒョン(Choe Hyon)」から戦略巡航ミサイルが発射され、北朝鮮西岸沖の島に命中したとされる。
2026年3月11日に北朝鮮メディアが公開した写真、金正恩 党総書記(右)と娘のジュエ(KCNA/AP通信)

北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)党総書記が海軍の戦略巡航ミサイル発射試験を視察した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が11日に報じた。

視察には10代の娘ジュエ(Ju-Ae)も同行し、軍事行事への同伴が続いていることから、後継者としての地位を意識した演出との見方も出ている。

KCNAによると、発射試験は10日に実施された。新型駆逐艦「チェ・ヒョン(Choe Hyon)」から戦略巡航ミサイルが発射され、北朝鮮西岸沖の島に命中したとされる。キムは作戦室で映像を通じて発射の様子を確認した。公開された写真には、モニターに映るミサイル発射映像を見つめるキムと娘の姿が写っていた。

キムは今回の試験について、海軍の戦略的攻撃能力を示すとともに、兵士が武器の運用に習熟することを目的としたものだと説明した。また「強力で信頼できる核抑止力を維持する必要がある」と強調し、核戦力を中心とする軍事力強化の姿勢を改めて示した。

ジュエの年齢は13歳前後と推定される。2022年以降、弾道ミサイル発射や軍事パレードなど主要な国家行事に父親とともに出席する姿が繰り返し報じられ、韓国の情報機関は後継者候補として育成されている可能性があるとの見方を示している。

一方、今回の発射は米韓両軍が実施している合同軍事演習「フリーダム・シールド」に対抗する動きとみられている。北は同演習を「侵略のリハーサル」と非難し、対抗措置を取る可能性を示唆していた。北は近年、弾道ミサイルだけでなく巡航ミサイルや海軍戦力の強化にも力を入れており、海上からの攻撃能力の拡充を図っているとみられる。

またキムは最近、駆逐艦を視察するなど海軍力の近代化を強調していた。北は核兵器を搭載可能とされるミサイルや艦艇の開発を進め、今回の発射試験もその一環とみられる。娘の同席が続くことで、キム一族による世襲体制を内外に印象付ける狙いがあるとの分析もある。

朝鮮半島をめぐっては、米韓の軍事演習と北のミサイル発射が繰り返され、緊張が続いている。今回の試験は北が軍事力を誇示するとともに、米韓両国へのけん制を強める姿勢を示したものとみられる。

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