北朝鮮・金正恩が多連装ロケットの訓練視察=国営メディア
今回の訓練では600ミリ級の「超精密」多連装ロケット発射装置12基が参加し、目標に向けて一斉にロケット弾を発射した。
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北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)党総書記が新型ロケットシステムの発射訓練を視察した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が15日に報じた。それによると、キムは東部沿岸で行われた「大口径多連装ロケット発射装置」の発射を直接確認したという。視察には10代の娘である娘であるジュエ(Ju-Ae)も同行した。
KCNAによると、今回の訓練では600ミリ級の「超精密」多連装ロケット発射装置12基が参加し、目標に向けて一斉にロケット弾を発射した。北朝鮮側はこの兵器が戦時抑止力を強化する重要な装備だと強調している。発射されたロケットは東方の海域に向けて飛行し、360キロ以上離れた目標に命中したとされる。
韓国軍もこの動きを確認している。それによると、首都平壌周辺から東方沖に向けて少なくとも10発のロケット弾が発射され、飛行距離は350キロ前後だった。韓国政府は国連安全保障理事会決議に違反する挑発行為だと非難している。
北朝鮮側は今回の発射を、米韓合同軍事演習への対抗措置と位置付けている。米韓は毎年春に大規模な合同演習「フリーダム・シールド」を実施しており、北はこれを侵略の演習と主張してきた。北はこうした演習が続く限り軍事的対応を強化すると警告している。
キムは訓練の席で、このロケットシステムが敵に「大きな不安を与える能力」を持つと強調した。北は近年、短距離弾道ミサイルや多連装ロケットなど、戦術核兵器の運搬手段とみられる兵器の開発を進めており、地域の軍事バランスに影響を与える可能性が指摘されている。
また今回の視察ではキムの娘が再び公の場に姿を見せたことも注目されている。ジュエはこの数年、ミサイル発射実験や軍事式典などに父親とともに出席し、将来の後継者候補として育成されている可能性があるとの見方も専門家の間で出ている。ただし、北朝鮮当局は後継問題について公式な説明をしていない。
北は2006年以降、核実験やミサイル開発を理由に国際社会から厳しい制裁を受けているが、近年も兵器開発を続けている。今回の発射訓練は地域の緊張が続く中で北の軍事力を誇示する動きの一環とみられている。今後も同様の兵器試験が続く可能性が高く、朝鮮半島情勢への影響が懸念されている。
