◎米韓両軍は先月から恒例の春季演習を実施しており、米国の原子力空母ニミッツ、B-1B、B-52爆撃機による空と海の訓練、そして5年ぶりの大規模な水陸両用上陸訓練などが行われている。
朝鮮中央通信社(KCNA)は6日、米国と韓国が合同軍事演習を通じて朝鮮半島の緊張を「核戦争の瀬戸際」に追い込んでいると非難した。
KCNAによると、金正恩(Kim Jong Un)党総書記は米韓合同軍事演習に「攻撃的行動」で対応するよう軍高官に命じたという。
KCNAは米韓演習について、「朝鮮半島の緊張を爆発寸前まで追い込む引き金」と評している。
またKCNAは安全保障アナリストの話として、「米国とその子分による無謀な軍事ヒステリーは朝鮮半島の緊張を取り返しのつかないレベルに...核戦争寸前まで追い込んでいる」と報じた。
米韓両軍は先月から恒例の春季演習を実施しており、米国の原子力空母ニミッツ、B-1B、B-52爆撃機による空と海の訓練、そして5年ぶりの大規模な水陸両用上陸訓練などが行われている。
KCNAは「ニミッツの参加は対立を煽るものであり、北は攻撃的行動を通じて戦争抑止力を行使することでこれに対応する」としている。
またKCNAは「この演習は朝鮮半島をいつ爆発するかわからない巨大な火薬庫に変えてしまった」と述べている。
キムは米韓演習を侵略のリハーサルと呼び、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などを乱発することでこれに対応した。
北は昨年、記録的な数のミサイル実験を行い、ここ数週間は軍事活動を活発化させている。先日公開された新しい小型核弾頭とされる物体は西側を驚かせた。
さらに開発中とされる核搭載水中ドローンもテストしたと主張している。
一方、KCNAの別の記事で国連人権理事会が今週採択した北の権利状況に関する決議を強く非難した。
無投票で採択された同決議には北朝鮮の人権状況に関する特別報告者の任務を1年延長することも盛り込まれている。
KCNAはこの決議を「政治的挑発・敵意・詐欺」と非難した。
北朝鮮の人権状況に関する2014年の国連報告書は「ナチス式の残虐行為を行う国家統制システムを監督していたとして、北朝鮮の保安責任者、そして指導者を司法の場で裁くべき」という結論に達した。
米国は2016年、人権侵害を理由にキムらに制裁を科した。