北朝鮮の朝鮮労働党大会閉幕、金正恩「韓国を破壊する」対話の可能性にも言及
キムは演説で、北は核兵器を装備した国家としての立場を堅持し、核・ミサイル戦力の強化を進める方針を強調した。
と娘のジュエ(KCNA/AP通信).jpg)
北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)党総書記は25日、平壌で開催された朝鮮労働党大会の閉幕演説で、自国が安全を脅かされれば韓国を「完全に破壊する」能力を持つと警告すると同時に、米国との対話の可能性について含みを持たせた。国営朝鮮中央通信(KCNA)が26日に伝えた。
これは南北関係が依然として極めて険悪な状況にある一方で、米朝関係の将来について一定の余地を残す異例の発言として注目されている。
キムは演説で、北は核兵器を装備した国家としての立場を堅持し、核・ミサイル戦力の強化を進める方針を強調した。また潜水艦発射型ICBM(大陸間弾道ミサイル)や戦術核などの新型兵器システムの開発を進めることを指示し、核兵器とミサイル計画の加速は「核保有国としての地位を永久に確固たるものにする」と主張した。こうした姿勢は、北が核戦力を外交交渉のカードと位置づけ、軍事的抑止力の強化を最優先課題としていることを示している。
一方で、キムは米国との対話について、「門戸を閉ざしていない」との姿勢も示した。キムは米国が北の核保有国としての現状を尊重し、「敵視政策」を撤回すれば、米朝関係は「良好な関係を築く余地がある」と述べた。具体的には、米国が北に科している制裁や非核化の要求を撤回することを条件として、米側との対話再開を検討する意向を示した。この発言は完全な融和ではないものの、米朝の外交関係再構築への可能性を完全には否定しないものとして受け止められている。
ただし、韓国との対話については否定的な立場を改めて表明した。キムは韓国を「最も敵対的な存在」と呼び、南北間の交渉や協力は「まったく議論の余地がない」とした。さらに、韓国が北との接点を持ち続ける限り、安全を脅かされ続けるとの認識を示し、南北関係の改善に対して極めて硬直した姿勢を崩さなかった。これに対し、韓国側は北の発言を遺憾と受け止めつつも、平和と安定を追求する努力を継続する方針を表明した。
今回の演説は北が国際社会に対して核兵器保有国としての地位を主張し、同時に軍事力強化を進める戦略的意図を改めて示したものとみられる。専門家は、北が米国の対北政策転換を外交の前提条件として提示している点に注目しており、米朝関係が今後どのように展開するかは米国側の対応次第だとの見方が強まっている。キムが開いた対話の「扉」は閉ざされていないものの、厳しい条件付きで、実際に交渉が進展するかは不透明な状況だ。
北は近年、核兵器開発やミサイル技術の進展に加え、軍事演習や戦力増強を進めることで地域の安全保障環境を緊迫させている。韓国と米国は3月に予定されている合同軍事演習の実施を通じて抑止力を示す構えで、朝鮮半島情勢は当面緊張状態が続く見通しだ。
