◎韓国の連絡担当官は4日早朝、ホットラインで北と通信を交換した。
10月4日、北朝鮮と韓国の南北通信ホットラインが約2カ月ぶりに復旧した。
韓国統一部によると、韓国の連絡担当官は4日早朝、ホットラインで北と通信を交換したという。
金正恩 党総書記は先週、ミサイルテストを繰り返しているにもかかわらず韓国との通信を再開する意思があることを示し、「韓国が北朝鮮に敬意を示すのであれば和平に向けた交渉を再開し、首脳会談に応じる可能性がある」と述べた。
北朝鮮は過去1カ月の間に極超音速ミサイル、新開発した巡航ミサイル、そして核を搭載できると考えられている弾道ミサイルを試射した。韓国軍は極超音速ミサイルは開発の初期段階にあると評価している。
韓国統一部は声明の中で、「政府は南北通信ホットラインの復旧を南北関係の回復に向けた第一歩と評価している」と述べた。
北朝鮮は朝鮮戦争休戦68周年にあたる今年8月にホットラインを復旧したが、米韓合同軍事演習が予定通り行われたことを受け、再び通信を遮断した。
朝鮮中央通信社は3日、ホットラインの復旧に先立ち、「韓国当局は南北関係を正しい軌道に乗せ、信頼の回復に重点を置き、南北の明るい未来を構築するために、重要な課題の解決に向けて積極的に努力すべきだ」と報じた。
金正恩は先週、朝鮮半島の平和を確立するという朝鮮人民の願いを実現したいと述べ、ホットラインを再開する意思を示した。しかし、金正恩はアメリカの交渉の申し出を無視したうえで、韓国に最近のミサイル実験やその他の問題に対する敵対的な視点を放棄するよう要求した。
一部の専門家は、「北朝鮮は厳しい経済制裁、コロナウイルスの感染拡大、食糧危機に耐え兼ね、韓国にアメリカを説得し、制裁を緩和させるよう圧力をかけている可能性が高い」と指摘している。
北朝鮮は昨年、韓国の活動家が国境を越えて反北朝鮮のチラシをバラまいたことと、それを阻止しなかった文在寅政権に憤慨し、国境付近に設置された南北共同連絡事務所を爆破した。