◎北朝鮮民主化ネットワークが発行するインターネット新聞デイリーNKは、「北朝鮮国内で外国の情報を取り扱った人は厳罰に処される」と報じた。
報道によると、北朝鮮の金正恩は外国のあらゆる情報を排除する包括的な法律を導入したという。
北朝鮮民主化ネットワークが発行するインターネット新聞デイリーNKは、「北朝鮮国内で外国の情報を取り扱った人は厳罰に処される」と報じた。「外国の映画、服装、髪型、言葉、文化、全てが取り締まりの対象です...」
韓国のアナリストは、「北朝鮮は国民の思想に悪影響を与えると信じている外国の情報を全てブロックしたいと考えている」と指摘した。
デイリーNKによると、韓国、日本、アメリカを含む西側諸国のメディア、映画、衣服などを国内に持ち込んだ者は死刑に処されるという。
金正恩は先日、国営の朝鮮中央通信社に書簡を送り、外国の情報を国内に持ち込もうとしている不愉快で個人主義的で反社会主義的な者および行為を取り締まるよう命じた。この命令について専門家は、「金正恩は危険な毒と呼んだ外国の言葉、文化、髪型、服装、その他ありとあらゆるものを止め、統制をさらに強めようとしている」と述べた。
デイリーNKは記事の中で、「3人の若者がK-POPアイドルのように髪を切り、ズボンの裾を足首より上にしたことで再教育キャンプに送られた」と述べた。
韓国のアナリストによると、北朝鮮国内で飢餓の危機に直面している市民は数百万に達する可能性があるという。
北朝鮮の経済はコロナウイルスによる国境封鎖、中国との貿易の減少、そしてアメリカを含む西側諸国の厳しい経済制裁の影響で荒廃し、1994年から1998年頃の壊滅的な飢饉に匹敵する餓死者が出る可能性があると指摘されている。この期間中に餓死および栄養不足に関連する病で亡くなった市民は200万~350万人と伝えられているが、正確な数は不明。
北朝鮮の法律のコピーを入手したデイリーNKによると、外国の情報を取り扱った労働者が逮捕された場合は企業の責任者、子供の場合は親が処罰の対象になる可能性があるという。
デイリーNKのイ・サンヨン編集長は英BBCニュースの取材に対し、「この法律は若い世代の夢、希望、願望を打ち砕くために施行された」と述べた。「指導部は若い世代が韓国の魅力や可能性に触れることを嫌い、映画、ドラマ、その他の情報を完全にブロックしたいと考えています」
「金正恩は外国の文化が浸透すれば、指導部の体制に大きな影響を与える可能性があると恐れ、取り締まりを強化しました。国民は満腹であれば、韓国のドラマを見ても何も感じないかもしれません。しかし、空腹であれば、韓国を羨み、指導部に不満を感じるかもしれません」
この法律の施行に関する北朝鮮指導部の声明やコメントは明らかにされていないが、アナリストは、「国民はさらに委縮し、西側諸国の情報はさらに厳しく取り締まられ、統制は強化されるが、特に若者は隣国韓国の情報を求め続けるだろう」と指摘した。
脱北者のユン・ミソ氏(ソウル在住)はBBCのインタビューの中で、「11歳の頃に韓国ドラマを見て逮捕された男性を初めて見た」と語った。「男性の逮捕後、近所全体が監視下に置かれました。北朝鮮の警備員は違法なビデオの密輸は死刑に処されると近所の住民に知らせました」
「警備員たちは逮捕した男性に目隠しをし、杭に縛り付け、射殺しました...」
脱北者のキム・グムヒョク氏(ソウル在住)は、「外の世界で何が起こっているのかを知りたかった」とBBCに語った。「好奇心には勝てません」
BBCのインタビューによると、グムヒョク氏は北京で勉強することを許可された数少ない特権階級のひとりであり、インターネットで初めて他国の情報に触れたという。
グムヒョク氏は、「最初は西洋人はうそをついていると思った」と述べた。「最初はインターネットの情報を信じませんでした。ウィキペディアはうそをついていると思いました」
「しかし、北朝鮮に関するドキュメンタリーや多くの論文を読み、西洋人の言っていることは理にかなっていることに気づきました。気づいた時には手遅れです、戻れませんでした」