◎選挙権を満16歳以上としている国はオーストリア、ブラジル、キューバ、エクアドルなどがある。
ニュージーランドのアーダーン(Jacinda Ardern)首相は21日、選挙権を現在の「満18歳以上」から16歳に引き下げるかどうか、国会で議論する予定であると明らかにした。
最高裁は同日、「16歳と17歳の選挙権を認めないのは年齢差別である」という判決を下した。
アーダーン氏は「個人的には選挙権の引き下げに賛成だが、憲法改正には手続きが必要である」と強調した。
改正には4分の3以上の賛成が必要。
選挙権を満16歳以上としている国はオーストリア、ブラジル、キューバ、エクアドルなどがある。
アーダーン氏は記者団に対し、「すべての議員に発言する権利がある」と語った。
またアーダーン氏は、採決は数ヶ月以内に行われると思われるが、改正が決まったとしても来年の総選挙には間に合わないという見方を示した。
緑の党は21日、引き下げを支持すると表明した。
2つの主要野党は引き下げに反対した。
最大野党のNZ国民党は声明で、「18歳で満足している」と述べている。
NZの憲法は年齢差別(年齢に基づく差別と不平等に対処し、あらゆる場所のすべての人の人権を保護する)の対象を満16歳以上としている。
最高裁は「憲法は選挙権を16歳ではなく18歳にした理由を示すことができていない」と裁定した。この判決に強制力はないものの、国会は議論を余儀なくされる。
NZの選挙権は1969年に21歳から20歳に引き下げられ、その後、1974年に18歳に引き下げられた。