◎今回入国を許可された国の観光客はワクチン接種と陰性を証明すれば、検疫なしで入国できるようになった。
2022年5月2日/ニュージーランドのオークランド国際空港(Jed Bradley/New Zealand Herald)

ニュージーランド政府は2日、コロナウイルスの入国制限をさらに緩和し、米国や日本を含む60カ国以上の外国人観客客の受け入れを再開した。

オークランド国際空港では家族や友人との再会を喜ぶ人の姿が見られた。

今回入国を許可された国の観光客はワクチン接種と陰性を証明すれば、検疫なしで入国できるようになった。

政府は3月に自国民、4月にはオーストラリア人の検疫なし入国を許可している。

米オハイオ州シンシナティから到着した男性はNZLヘラルドの取材に対し、「2年前にビザを申請し、この日を待っていた」と語った。

NZL在住の英国人男性は妻と一緒に息子、嫁、1歳半の孫を出迎えた。男性はBBCニュースのインタビューの中で、「家族の大切さが身にしみる」と語った。

NZLは2020年3月に国境を封鎖し、帰国を希望する自国民も入国時に数週間の検疫を受けることが義務付けられた。

アーダーン政権のコロナ対策は効果的に機能し、死者はわずか700人にとどまっている。ワクチン展開では多少遅れを取ったものの、驚異的な追い上げで他の主要先進国に追いついた。少なくとも1回接種した人は4月末時点で84%、2回接種は80%、3回接種は52%。

国民の中には厳しい制限と規則に抗議する者もいた。また、入国枠が限られていたため、希望者がなかなか入国できず、怒りの声も上がった。

政府は昨年10月、感染力の強いデルタ株が全国に拡大したことを受け、ゼロコロナからウイルスと共存するWithコロナ戦略に切り替えた。

アーダーン首相は2月、国境開放に向けた取り組みを発表した際、「医療体制を維持しつつ段階的に国境を開放し、労働者と観光客を受け入れる」と述べ、西側同盟国の列に加わった。

NZLの経済は海外の観光客に大きく依存しており、特にサービス業界は国境開放を心待ちにしていた。

NZL航空によると、2日の第一便の乗客はオークランド国際空港到着時、歓声を上げたという。

ナッシュ観光相は2日、「NZLは再び世界とつながった」とSNSに投稿した。

オークランド国際空港には早朝からロサンゼルス、サンフランシスコ、クアラルンプール、シンガポールなどからの直行便が到着した。

NZLはこれからスキーシーズンを迎えるため、外国人観光客の受け入れは観光産業の活性化につながるだろう。

2022年2月8日/ニュージーランド、首都ウェリントンの議会議事堂周辺、政府のコロナ対策に反対するデモ(Mark Mitchell/New Zealand Herald/AP通信)
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