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ニュージーランド2026第4四半期GDP+1.3%、市場予想下回る


ニュージーランド経済は依然として脆弱な局面にあり、本格的な回復軌道に乗るかどうかは今後の政策対応と国際環境に左右される状況にある。
ニュージーランド、首都ウェリントンの通り(ロイター通信)

ニュージーランドの2025年第4四半期(10~12月)のGDPがプラス成長を記録したものの、その伸びは市場予想を下回り、回復の弱さが改めて浮き彫りとなった。

統計局が19日に公表したデータによると、2025年第4四半期GDPは前期比0.2%増となり、事前の予想である0.4%や中銀の見通し0.5%をいずれも下回った。前年比でも1.3%の成長にとどまり、予想の1.7%を下回る結果となった。景気は持ち直しの兆しを見せつつも、その勢いは依然として限定的である。

分野別では、不動産や賃貸関連サービスが比較的堅調で、経済の下支え役となった。一方で建設業は1.4%減と大きく落ち込み、全体の足を引っ張った。住宅市場の調整や投資の鈍化が背景にあるとみられる。

今回の結果を受けて金融市場も反応し、ニュージーランドドルは下落した。経済の弱さが確認されたことで、中銀が利上げに踏み切る可能性が低下したとの見方が広がったためである。中銀はこれまでに大幅な利下げを実施し、2024年以降で累計3.25ポイント引き下げてきたが、なお景気には余剰能力が残っていると指摘されている。

実際、雇用や需要の回復は力強さを欠き、企業や家計の活動には慎重さが残る。過去のデータでも、同国経済は2024年に景気後退に陥り、その後も回復は緩やかにとどまっていた。こうした流れの中で、今回の小幅な成長は景気底打ちの兆候と受け止められる一方、持続的な拡大にはなお時間を要するとの見方が多い。

さらに、外部環境の不透明さも重荷となっている。今回の統計は中東情勢の緊張激化による原油価格上昇の影響を織り込んでおらず、今後は輸入コストの増加や世界経済の減速が経済に波及する可能性が高い。

このため、金融政策のかじ取りは一層難しくなっている。インフレ圧力と景気下支えのバランスを取る必要があり、早期の引き締めには慎重な姿勢が維持される公算が大きい。市場では、当面は緩和的な政策が続くとの見方が優勢である。

総じて、第4四半期の成長は景気回復の継続を示すものの、その内容は力強さに欠ける。内需の弱さと外部リスクが重なる中、ニュージーランド経済は依然として脆弱な局面にあり、本格的な回復軌道に乗るかどうかは今後の政策対応と国際環境に左右される状況にある。

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