◎イエティ・エアラインズの航空機は首都カトマンズからポカラに向かう途中、谷に墜落した。
ネパール政府は15日、中部ポカラの住宅地近くに乗客乗員72人を乗せた航空機が墜落したことを受け、16日を「喪に服す日」とすると発表した。
イエティ・エアラインズの航空機は首都カトマンズからポカラに向かう途中、谷に墜落した。墜落現場のすぐ近くには住宅地がある。
報道によると、当局はこれまでに68人の死亡を確認したという。
SNSで共有された動画には、航空機が空港近くで急激に高度を下げるところが映っていた。
墜落の原因は不明。政府は地元当局を支援するために軍を派遣し、事故原因を究明する委員会を発足させた。
当局は15日遅くに救助活動を一時中断し、16日早朝に再開するとしている。
地元テレビ局は数人が生存したと報じているが、詳細は不明だ。
乗客は68人のうち15人は外国人と伝えられている。乗員は4人だった。
乗客53人はネパール人。残り15人の内訳はインド人5人、ロシア人4人、韓国人2人、アイルランド、オーストラリア、アルゼンチン、フランスがそれぞれ1人ずつ。
ダハル(Pushpa Kamal Dahal)首相は犠牲者に哀悼の意を表したうえで、16日は国を挙げて喪に服すと宣言。事故調査委員会を発足させ、原因究明に当たると述べた。
ロイター通信の取材に応じた地元住民は、15日の現地時間午前11時過ぎに航空機が急激に高度を下げるところ見たと語った。
ネパールでは航空機の墜落事故が続いている。主な原因は機体の整備不良、規制の問題、悪天候だ。
昨年5月にはヒマラヤ山脈の山腹にタラ・エアが運航する双発プロペラ機が墜落、乗客乗員22人全員が死亡した。
その4年前にはバングラデシュからカトマンズに向かっていた便が着陸に失敗し、51人が死亡している。
EUは訓練や整備基準に問題があるとして、ネパールの航空会社が運航する便の圏内への立ち入りを禁じている。
今回墜落した便はカトマンズの空港を午前10時30分過ぎに出発した。