◎ヘロインやモルヒネの原料となるアヘンはケシの花から収穫される。
2022年4月1日/アフガニスタン、南部ヘルマンド州、ケシを収穫する農民たち(Getty Images/AFP通信)

国連薬物犯罪事務所(UNODC)は12日、内戦で荒廃するミャンマーがアフガニスタンを超えて世界最大のアヘン生産国になったと発表した。

それによると、アフガンのアヘン生産量はタリバン暫定政権の厳しい取り締まりにより昨年から95%減少し、ミャンマーに抜かれたという。

タリバンは2021年8月の政変後、ケシ根絶キャンペーンをスタートさせ、昨年4月に禁止令を公布。UNODCは先月公表したレポートの中で「この禁止令後、同国のアヘン生産量は95%激減した」と報告していた。

ヘロインやモルヒネの原料となるアヘンはケシの花から収穫される。

UNODCによると、2022~23年にかけて、ミャンマーではケシを含む違法作物の栽培に使用される土地の面積が18%増え、4万7100ヘクタールになったという。

UNODCは「2013年に記録した約5万8000ヘクタールには届いていないが、ミャンマーのケシ栽培はより生産的になっている」と指摘した。

またUNODCは同期間のアヘン推定収穫量について、「16%増の1ヘクタールあたり22.9キログラムとなり、昨年を上回った」としている。その理由として「農家は耕作密度を高め、栽培を組織化し、灌漑システムや肥料の使用など、栽培方法を高度化させたため」と述べている。

UNODCは「政治的混乱がアヘン生産量の増加に寄与した」と指摘している。

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