ミャンマー軍政、12月末に総選挙の第1回投票実施=国営メディア
軍政は現在、多方面から攻撃を受け、追い詰められている。
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ミャンマーの軍事政権が12月28日に総選挙の第1回投票を実施する。ミャンマー国営放送(MRTV)が18日に報じた。
MRTVは選挙のロードマップを概説したが、欧米諸国はこの選挙を「フェイク」「茶番」と嘲笑している。
MRTVによると、連邦選挙管理委員会は安全上の理由から25年12月~26年1月にかけて段階的に投票を実施する予定。詳細は後日発表するとしている。
軍指導部は21年2月、前年の選挙で圧勝した国民民主連盟(NLD)のアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏やウィン・ミン(Win Myint)大統領らを拘束した。
軍政は現在、多方面から攻撃を受け、追い詰められている。
シャン州を支配する「ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)」と「タアン民族解放軍(TNLA)」、「アラカン軍」、カレン州の少数民族ゲリラ「カレン民族同盟(KNU)」、チン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は23年10月、中国国境に近い北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出した。
これらの反体制派は民主派政治組織「挙国一致政府(NUG)」や「人民防衛軍(PDF)」と連携し、国土の半分以上を掌握。軍政に圧力をかけている。
軍政は総選挙を行うと主張しているが、国土の半分以上を反体制派に占領された状態で行えるかは不明である。
MRTVによると、選挙には合計55の政党が登録され、そのうち9党が全国で候補を擁立するとみられる。
MRTVは今月初め、6つの政党が選挙管理委員会の審査を受けていると報じていた。
反体制派やその関連団体は選挙への参加を禁じられている。
地元の独立系メディアによると、PDFの幹部は最近、この選挙に関連する施設を攻撃すると警告したという。
軍政のフライン(Min Aung Hlaing)総司令官は先月末、非常事態宣言を解除し、総選挙の準備のために行政機関を再編すると発表した。