◎この虐殺事件は中部バゴー地域の郊外にある村で10日に確認された。
ミャンマーの独立系メディアは12日、軍政の部隊が同国中央部の集落を襲撃し、子供4人を含む村人19人を殺害し、遺体を焼却したと報じた。
それによると、虐殺は中部バゴー地域の郊外にある村で10日に確認されたという。
米国が資金提供するラジオ・フリー・アジア(RFA)はこの地域で結成された人民防衛軍の声明を引用し、「大量虐殺はこの地域で活動するカレン民族同盟(KNU)と軍政の戦闘の後に確認された」と伝えている。
それによると、KNUは陸軍兵士20人を殺害し、将校を3人捕らえたという。
AP通信の取材に応じた村の男性住民は、「兵士約10人が村を襲い、妻と7歳の娘、その他9人の親族を失った」と語った。
兵士たちは10日に村を襲ったとされる。この男性は畑仕事で1日家をあけ、帰宅しても家族の姿がなく、近くで黒焦げになった遺体を見つけたと述べている。
男性は「軍政の部隊は私の家族を含む19人を撃ち殺し、村の商店から略奪したガソリンとディーゼルをかけ、火を放った」と述べた。
また男性は「兵士たちはアルコール飲料を略奪し、近くで祝杯を上げたようだ」と指摘した。
最大都市ヤンゴンに拠点を置く他の独立系メディアもこの事件の証拠とされる写真や動画を掲載し、軍政が非武装の住民を虐殺したと伝えている。
さらに地元の人権団体「ミャンマー・ウィットネス」はこの日、軍政が反政府勢力の支配下にある地域で民間人を斬首したり、拷問したりしているとする報告書を公表した。
それによると、陸軍兵士は中部サガイン地方で複数の残虐行為を働いたという。