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ミャンマー軍、東部カヤー州の要衝奪還=国営メディア

軍政は現在、多方面から攻撃を受け、追い詰められている。
ミャンマー国営放送(MRTV)が2025年8月20日に報じた映像、東部カヤー州デモソとみられる場所で記念撮影する軍兵士(MRTV)

ミャンマーの軍事政権が東部カヤー州の要衝デモソを反体制派から奪還したとみられる。ミャンマー国営放送(MRTV)が20日に報じた。

デモソは首都ネピドーの東方約110キロに位置し、内戦の焦点のひとつになっていた。

この町は23年11月に州内の軍基地に対する共同攻撃を開始したカレンニ民族防衛軍(KNDO)とカヤー州の同盟組織の支配下に置かれている。

MRTVによると、国軍は2週間にわたる作戦の末、19日にデモソを掌握したという。

しかし、地元の独立系メディアは国軍が反体制派の勢いに押されて撤退したと伝えている。

MRTVは軍部隊が反体制派の6人の遺体と武器を押収し、奪還作戦の中で兵士も死亡したと報じたが、真偽は不明だ。

国営新聞はデモソを奪取したとされる兵士たちの写真を掲載した。

軍政は現在、多方面から攻撃を受け、追い詰められている。

シャン州を支配する「ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)」と「タアン民族解放軍(TNLA)」、「アラカン軍」、カレン州の少数民族ゲリラ「カレン民族同盟(KNU)」、チン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は23年10月、中国国境に近い北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出した。

これらの反体制派は民主派政治組織「挙国一致政府(NUG)」や「人民防衛軍(PDF)」と連携し、国土の半分以上を掌握。軍政に圧力をかけている。

軍政は年末から総選挙を開始すると主張しているが、国土の半分以上を反体制派に占領された状態で行えるかは不明である。

軍政は今週初め、12月28日に総選挙の第1回投票を実施すると発表した。

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