ミャンマー軍、反体制派から主要都市を奪還か=報道
軍政は多方面から攻撃を受け、追い詰められている。
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ミャンマー軍が北東部・シャン州と中国を結ぶ幹線道路沿いの町を反体制派から奪還したとみられる。ミャンマー国営放送(MRTV)が17日に報じた。
しかし、地元の独立系メディアは国軍が奪還したと主張する町で現在も激しい戦闘が続いていると報じている。
AP通信によると、軍が奪還したと主張する町はタアン民族解放軍(TNLA)の支配下にあった。
軍政は多方面から攻撃を受け、追い詰められている。
シャン州を支配する「ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)」とTNLA、「アラカン軍」、カレン州の少数民族ゲリラ「カレン民族同盟(KNU)」、チン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は23年10月、中国国境に近い北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出した。
これらの反体制派は民主派政治組織「挙国一致政府(NUG)」や「人民防衛軍(PDF)」と連携し、国土の半分以上を掌握。軍政に圧力をかけている。
MRTVによると、軍は11カ月に及ぶ奪還作戦の末、この町から反体制派を追い出したという。
国営の機関誌も軍が16日正午にこの町を奪還したと報じた。
しかし、複数の独立系メディアはこの町と周辺で地上戦が続いていると報じている。
この地域のインターネット通信と電話網は遮断されており、現地の状況を確認することは困難である。
MRTVは500回を超える戦闘の末、軍がTNLAとその同盟軍の戦闘員171人の遺体を収容し、弾薬などの補給品を押収したと伝えている。
またMRTVは軍が町の行政機関の回復、地雷の除去、戦闘を避けて避難した住民の安全な帰還を確保するため作業を進めていると付け加えた。
TNLAはコメントを出していない。
独立系メディアによると、少なくとも7つの州で戦闘が続いており、その多くで反体制派が戦いを有利に進めているという。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは最近、ミャンマー軍政がSNSなどで偽情報を拡散し、内戦を有利に進めていると主張することで、ロシアと中国からの支持を得ようとしていると非難した。