◎軍政は2021年2月にアウンサンスーチー氏を追放して以来、最大の試練に直面している。
2024年3月27日/ミャンマー、首都ネピドー、国軍記念日の軍事パレード、フライン司令官(Aung Shine Oo/AP通信)

ミャンマーの首都ネピドーで27日、毎年恒例の国軍記念日の式典が行われた。

民主派勢力の攻勢で劣勢に立たされているフライン(Min Aung Hlaing)司令官は「多くの若者がプロパガンダに騙されて抵抗勢力を支持している」と主張。それと同盟を結ぶ地方ゲリラが麻薬を密売したり、天然資源で利益を上げていると非難した。

またフライン氏は軍事パレードに参加した数千人の兵士を称賛し、ゲリラを撃滅するまで戦い続けると誓った。

軍政は2021年2月にアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏を追放して以来、最大の試練に直面している。

ラカイン族の武装集団「アラカン軍」やチン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は昨年10月、中国国境に近いシャン州北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出した。

民主派勢力の支配地域は拡大し続け、中国国境沿いの北東部の広い範囲を占領。投降した一部の兵士を取り込むことに成功した。

フライン氏は国際社会に対し、抵抗勢力を支援しないよう呼びかけた。

またフライン氏は抵抗勢力と同盟を結ぶ地方ゲリラが麻薬密売、天然資源密輸、違法賭博を行っていると主張した。

フライン氏は今月初め、ロシア・タス通信の取材に対し、「平和を確立できれば選挙を行うかもしれない」と述べていた。

多くの西側諸国が軍政に厳しい経済制裁を科している。国連によると、過去3年間で200万人以上が避難を余儀なくされたという。

フライン氏は「多くの若者が独立系メディアによるプロパガンダに惑わされ、抵抗勢力を支援したり、加入したりしていることを遺憾に思う」と述べた。

またフライン氏は抵抗勢力が民主的価値観に基づく連邦国家形成への道を閉ざしていると非難した。

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