◎2015年の停戦協定により、国境周辺に拠点を置く多くの少数民族が武器を置いた。
ミャンマー軍政は15日、2015年に締結された停戦協定を記念する式典に少数民族ゲリラの首長などを招待した。
地元の独立系メディアによると、現在も徹底抗戦を続ける少数民族武装組織「カチン同盟軍」や「ワ州連合軍(UWSA)」など、少なくとも3つの組織が式典をボイコットしたという。
ワ州連合軍はミャンマーの少数民族の中で最も強力とされ、中国政府と緊密な関係を維持し、重砲やヘリコプターなどの高度な兵器を保有している。
式典は首都ネピドーの政府庁舎で開催された。報道によると、政府が少数民族の首長を招いてこの規模の式典を開催したのは2021年2月の軍事クーデター以来初めて。
2015年の停戦協定により、国境周辺に拠点を置く多くの少数民族が武器を置いた。
しかし、2021年のクーデターに反対する少数民族は民主派勢力と連携して軍政に反撃。複数の地域で戦闘が始まり、同国は内戦状態に陥った。
軍政は反乱軍を揺さぶり、分裂させるために、昨年5月以来、少数民族の首長たちと直接和平交渉を行ってきたが、成果はほとんど出ていないようにみえる。
ミャンマーには21の少数民族武装組織が存在する。カチン独立軍やワ州軍など、最も強力な組織は包括性に欠けるとして、停戦協定に署名しなかった。
軍政によると、式典には35人の政府関係者、11人のNGO関係者、中国の特使を含む32人の外交官も出席したという。