◎カレン民族同盟(KNU)は国軍がミャワディから完全撤退したことを受け、戦闘部隊を近くの基地に戻した。
2024年4月8日/ミャンマー、タイ国境近くの町ミャワディ、カレン民族同盟の兵士たち(AP通信)

ミャンマー東部カレン州の少数民族ゲリラであるカレン民族同盟(KNU)が制圧したタイ国境近くの要衝ミャワディから部隊を撤退させた。地元当局が24日、明らかにした。

それによると、KNUは国軍がミャワディから完全撤退したことを受け、戦闘部隊を近くの基地に戻したという。

AP通信は地元当局者の話しとして、「KNUの戦闘部隊は降伏したり、寝返った国軍兵士数百人に食料や医療支援を提供した後、基地に戻った」と伝えている。

その基地はミャワディの西方約4キロの地点にあるとされる。KNUは2週間前にミャワディを制圧した。

ミャワディはミャンマー・タイ間の陸路貿易の大半が通過する最重要交易拠点のひとつである。

KNU、ラカイン族の武装集団「アラカン軍」、チン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は昨年10月、中国国境に近い北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出した。

民主派勢力の支配地域は拡大し続け、中国国境沿いの北東部の広い範囲を占領。投降した一部の兵士を取り込むことに成功した。

ミャワディから避難した一部の兵士はタイ国境沿いの河川にかかる橋の近くに身を寄せていたとされる。KNUはこの兵士たちに支援を提供した。

3年前の軍事クーデターでアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏を追放した軍政は民主派勢力の勢いに押され、厳しい戦いを余儀なくされている。

フライン(Min Aung Hlaing)司令官は兵士の離反や逃亡が相次いでいることを受け、最近徴兵制を導入した。

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